「メガメタグロスの『ヘビーボンバー』がガチで強すぎて笑ってしまった」──あるポケモン対戦プレイヤーがXに投稿したこのツイートは、140万回以上表示され、1,700を超えるいいねを集めた。
ポケモンレジェンズZ-Aでメガシンカが復活し、メガメタグロスが再び対戦環境に舞い戻ってきた。しかし、かつてのメガメタグロスとは話が違う。体重942.9kgから繰り出されるヘビーボンバーが、特性「かたいツメ」の補正を受けてとんでもない火力を叩き出しているのだ。
今後リリースされるポケモンチャンピオンズのランクマッチでも、このポケモンは環境の中心に居座ることになるのか。X上の議論とダメージ計算を交えながら、メガメタグロスの実態を掘り下げる。
942.9kgの暴力──ヘビーボンバーが「ほぼ全員に威力120」
ヘビーボンバーは、使用者と相手の体重比によって威力が変動する技だ。相手の体重の5倍以上であれば、威力は最大の120に達する。
メガメタグロスの体重は942.9kg。威力120の条件を満たすには、相手が942.9 ÷ 5 = 188.58kg以下であればいい。これは対戦環境にいるポケモンの大半が該当する。Xユーザーのバン氏(@ban_pkmn)はこう指摘する。
「ここにいるポケモン以外のほとんどにノーデメリットで威力120を叩き込めます(強すぎる)。A特化で無振りザマゼンタのヘビボンの約2倍のダメージを出せます(最強すぎる)」
このツイートは29万回以上表示され、1,500を超えるいいねを集めた。メガメタグロスのヘビーボンバーがいかに規格外かを、数字が物語っている。
ダメージ計算が示す「壊れ」──確定1発の嵐
ヘビーボンバーの威力120に加え、メガメタグロスには2つの強力な火力補正がかかる。
- タイプ一致(STAB):はがね技なので×1.5倍
- かたいツメ(Tough Claws):接触技なので×1.3倍
これを掛け合わせると、ヘビーボンバーの実質威力は234。ノーリスクの技としては異常な数値だ。
Xユーザーのcobalt氏(@cobalt_poke5861)が投稿したダメージ計算は、その異常さを端的に示している。
104.8%〜 → 確定1発
108.5%〜 → 確定1発
108.0%〜 → 確定1発
cobalt氏はこう結んでいる。「これは流石にダメだろ…」
無振りとはいえ、霊獣ランドロスや黒バドレックスを鋼技で確定1発にするポケモンがいるという事実は、環境に大きなインパクトを与える。これらは対戦環境の中核を担うポケモンであり、それがヘビーボンバー1発で沈むとなれば、選出段階から意識せざるを得ない。
技範囲の広さが止めを刺す──くさむすびでヘイラッシャも処理
メガメタグロスが「壊れている」と言われる理由は、ヘビーボンバーだけではない。技範囲の広さが、対策を極めて困難にしている。
Xユーザーのブアカーオ氏(@SQ_BKW)は、こんな発見を共有している。
「メガメタグロスのくさむすび、硬い爪の補正が乗ってヘイラッシャぶち殺せるのアツすぎる」
くさむすびは相手が重いほど威力が上がる技だ。ヘイラッシャのような超重量級ポケモンに対して高い打点を持ち、さらにかたいツメの補正まで乗る。ヘビーボンバーが効きにくい重量級ポケモンを、くさむすびでカバーできてしまうのだ。
メガメタグロスの主要な技を整理すると、その隙のなさが際立つ。
- ヘビーボンバー:タイプ一致 × かたいツメ。ほぼ全ポケモンに威力120
- じしん:炎タイプへの打点。ヒードランなどに
- れいとうパンチ:ガブリアス、ランドロスなどのドラゴン・地面への打点
- かみなりパンチ:水タイプ、飛行タイプへの打点
- くさむすび:重量級への奇襲。かたいツメ補正あり
これだけの技範囲を持ちながら、攻撃145・防御150・素早さ110の種族値に支えられている。「受けが成立しない」と言われるのも無理はない。
チャンピオンズ環境でどうなるのか
ポケモンチャンピオンズが正式にリリースされれば、ランクマッチの環境でメガメタグロスがどう位置づけられるかが最大の焦点になる。
Z-Aとチャンピオンズではバトルシステムが異なる可能性があるものの、種族値・特性・技の基本的な強さは変わらないと考えるのが自然だ。そうなれば、メガメタグロスはチャンピオンズ環境でもトップメタの一角を占めることになるだろう。
特にダブルバトル環境では、以下の点が注目される。
メガシンカ前のクリアボディがいかくを無効化するため、場に出す際のリスクが極めて低い。ガオガエンのいかくが環境に蔓延している状況では、これだけで大きなアドバンテージになる。
素早さ110は絶妙なライン。おいかぜ下では大半のポケモンの上を取れ、アイアンヘッド(ひるみ30%)やヘビーボンバーを上から押しつけられる。
一方で、弱点も明確だ。炎・地面・ゴースト・悪の4タイプで弱点を突かれる。ウルガモスのほのおのからだで接触技にやけどリスクを負わせる、ギルガルドで受けてシャドーボールで返す、おにびで機能停止させる──対策手段は存在する。
しかし問題は、メガメタグロスへの対策を厚くすると他の脅威への対応が薄くなるということだ。メガガブリアス、メガゲッコウガなど他のメガシンカ勢も虎視眈々と環境の頂点を狙っている。メガメタグロス1匹に構築を歪められるか否か──それがチャンピオンズ環境の最初の分岐点になるだろう。
編集部の見解
942.9kgの鉄の塊が、かたいツメで強化されたヘビーボンバーをほぼ全ポケモンに威力120で叩き込む。この一文だけで、メガメタグロスの異常さは十分に伝わるはずだ。
Z-AのXタイムラインで拡散されたダメージ計算は、理論上の数字ではなく実戦で体感された衝撃を反映している。cobalt氏の「流石にダメだろ」という一言が、コミュニティの空気を端的に表している。
ただし、忘れてはならない前提がある。チャンピオンズでヘビーボンバーがそもそも使えるのかは、現時点では分からないということだ。チャンピオンズはZ-Aとは別タイトルであり、技の採用・仕様が完全に引き継がれる保証はない。Z-Aで猛威を振るっているこの火力が、チャンピオンズにそのまま持ち込まれるのか、それとも技の仕様変更や環境調整で抑制されるのか。現時点では誰にも断言できない。
しかし、仮にヘビーボンバーが同じ仕様でチャンピオンズに実装されるなら、メガメタグロスを無視して構築を組むことは不可能だろう。チャンピオンズのランクマッチが始まった時、このポケモンがどう位置づけられるか──それは環境全体の方向性を左右する最初の分岐点になるはずだ。PokeBattleJPでは、チャンピオンズ環境の動向を引き続き追いかけていく。
この記事はPokeBattleJP編集部が、X上のプレイヤー投稿・ダメージ計算・海外コミュニティの分析を基に独自に執筆したものです。
参考:@cobalt_poke5861、@ban_pkmn、@SQ_BKW、Bulbapedia、PokemonDB ほか