2022年12月のシーズン1から数えて、実に全40シーズン——ポケモンスカーレット・バイオレットのランクバトルが、ついにその幕を下ろした。
2026年3月31日23:59(UTC)をもってシーズン40が終了。レーティングの集計、最終ランキングの発表、そして報酬が配布される最後の公式シーズンが完結した。
ポケモンゲーム情報を発信するSifu氏(@Sifu_pokePress)は、Xでこう伝えている。
【ポケモンSV】今後のランクバトルは更新終了 ランクマ2026年4月1日(水)13:00〜サービス終了まで シーズン41以降の更新は無く、サービス終了まで最終シーズンが継続 最終ランキングの発表はありません。報酬もありません
かつてのソード・シールドと同じ道を辿る形だ。この記事では、最終シーズンの環境データからトッププレイヤーたちのXアカウントまで、すべてを記録として残す。
シーズン40の全貌——レギュレーションIという集大成
最終シーズンとなったシーズン40は、レギュレーションIのもとで2026年3月1日〜3月31日に開催された。このルールの最大の特徴は、禁止伝説ポケモンを2体までパーティに採用できる点だ。
Serebii.netのデータによると、使用可能な禁伝は40種類以上。ミュウツー、ルギア、ホウオウ、カイオーガ、レックウザ、ザシアン、バドレックス、コライドン、ミライドンなど、歴代の看板を張ってきた伝説たちが一堂に会した。一方、幻のポケモン(ミュウ、ジラーチ、デオキシスなど18種)は使用禁止。テラスタルの追加により、ソード・シールド末期とはまったく異なる読み合いが展開された。
かつて猛威を振るった「バドザシ(黒バドレックス+ザシアン)」や「ザシオーガ(ザシアン+カイオーガ)」が復活し、SV固有の「コラミラ(コライドン+ミライドン)」も台頭。シリーズの集大成にふさわしい、混沌と興奮に満ちた環境が最後を飾った。
シングルバトル使用率TOP——最終環境を支配したポケモン
Altemaが集計したシーズン40シングルバトルの使用率データ(3月30日更新)から、最終環境を読み解く。
主な持ち物:オボンのみ、とつげきチョッキ
技構成:じしん、カタストロフィ、ふきとばし
テラスタイプ:ほのお、フェアリー、どく
禁伝環境の守護神。全構築に入るクッション
主な持ち物:きあいのタスキ、いのちのたま
技構成:つららおとし、ふいうち、こおりのつぶて
テラスタイプ:でんき、ステラ、ほのお
非伝説ながら2位。「わざわいのつるぎ」で禁伝を一撃
主な持ち物:こだわりスカーフ
技構成:フレアドライブ、げきりん、スケイルショット
テラスタイプ:ほのお、はがね、でんき
「ひひいろのこどう」の晴れ+火力で環境を支配
主な持ち物:きあいのタスキ
技構成:アストラルビット、くさむすび、わるだくみ
テラスタイプ:フェアリー、くさ
S150からの制圧力は禁伝最強クラス
主な持ち物:こだわりスカーフ
技構成:イナズマドライブ、りゅうせいぐん
テラスタイプ:フェアリー、こおり
コライドンと対を成すパッケージ禁伝
ディンルーの使用率1位は象徴的だ。「わざわいのおふだ」による特攻ダウン、カタストロフィのHP半減、ふきとばしによる起点回避——あらゆる禁伝の暴力を受け止める最強クッションとして、ほぼ全ての構築に採用された。
パオジアンも非伝説ながら堂々の2位。つららおとし+ふいうちの瞬間火力は、テラスタルなしでも禁伝を処理できるスペックを持つ。
トレーナーランキングTOP10——全プレイヤーを完全公開
PokeDB(ポケモンバトルデータベース)に記録されたシーズン40シングルバトルのトレーナーランキングTOP10を、Xアカウント・構築記事リンクとともに完全公開する。
構築:テツノカイナ、サーフゴー、ランドロス、バドレックス、アーマーガア、パオジアン
構築記事(X投稿)
実質的な「最終シーズン2位」。上位3名全員がレート2130超え
構築:コライドン、ホウオウ、ハバタクカミ、グライオン、キョジオーン、ドオー
構築記事(はてなブログ)
受けサイクル軸でレート2099。禁伝環境でも受けが通用することを証明
「バイオレット」はゲームのデフォルトTNの一つで、多くのプレイヤーが使用している匿名性の高い名前。構築記事も未公開のため、中の人は不明だ。
謎のプレイヤーがレート2095でTOP10入り
レート2082でTOP10の最後の椅子を確保。
構築記事の公開が待たれるプレイヤー
最大の衝撃——1位と2位は同一プレイヤー
シーズン40最大のトピックは、1位「Victory road」と2位「かつ りくつ」が同一人物だったことだ。Xアカウント**@ZSMTK**(表示名:攻)が2つのTNで同一構築(パオジアン・カイリュー・サーフゴー・ホウオウ・ハッサム・メタモン)を使用し、レート2156と2138で1位・2位を独占した。
攻氏は過去にも「TN 1+1=俺」でレート2206・最終1位を達成するなど、SV通算で複数回の1位経験を持つ猛者。最終シーズンにおいても圧倒的な実力を見せつけ、「SVランクバトル最後の王者」の称号にふさわしい結果を残した。
攻氏(@ZSMTK)は過去のシーズンでも「TN かつ りくつ 最終1位」を達成しており、TNを使い分けて複数の上位フィニッシュを記録してきた歴戦のプレイヤーだ。
最終シーズンの環境トレンド——上位構築から見える「答え」
TOP10の構築を俯瞰すると、最終環境のメタゲームが浮かび上がる。
ホウオウの大躍進
TOP10のうち5人がホウオウを採用。隠れ特性「さいせいりょく」によるサイクル適性の高さが、禁伝2体構築の「3枠目」として極めて重宝された。せいなるほのお+じこさいせいの耐久型が主流で、ザシアンやハッサムへの強力な打点を持ちながらサイクル回しが可能。最終環境の影の主役と言える。
ハッサム・サーフゴーの必須枠化
ハッサムはTOP10中6構築で採用。テクニシャン+バレットパンチの先制技、とんぼがえりによるサイクル回し、そしてフェアリー・こおりへの耐性が評価された。サーフゴーも5構築で採用され、特性「おうごんのからだ」による変化技無効が受けループへのメタとして機能した。
禁伝の多様化
1位〜2位の構築はホウオウを禁伝枠に採用し、もう1枠は「選出しない」形を取った可能性がある。一方、3位〜4位はテツノカイナ+ランドロスのサイクル型、5位はコライドン+ホウオウの攻撃的サイクル、6位はネクロズマ軸と、禁伝の選択肢は多岐にわたった。
SVランクバトル40シーズンの軌跡
2022年12月に始まったSVのランクバトルは、レギュレーションの変遷とともに常にメタゲームが動き続けた。
レギュレーションA〜D —— パルデア図鑑のみからスタート。ハバタクカミ、パオジアン、カイリューが中心。DLC「碧の仮面」でオーガポンが参戦し環境激変。
レギュレーションE〜F —— HOME解禁で過去作ポケモンが大量参戦。ガチグマ(アカツキ)やランドロスが環境を席巻。
レギュレーションG〜H —— 禁止伝説1体解禁。コライドン、ミライドン、バドレックスが支配。
レギュレーションI —— 禁伝2体解禁。剣盾時代の構築がテラスタル付きで復活し、最後を飾った。
SVシングル歴代最終1位プレイヤー(判明分)
SV全40シーズンを通じた最終1位の常連を、Xの報告やコミュニティ情報から整理する。
- くろこ(@shar_poke)—— 4回の最終1位。TN「バイオレット」「スカーレット」を使い分け、最も多くの1位を獲得したプレイヤーの一人
- シグマ(@zenchino115)—— 3回以上の最終1位。シーズン5ではシングル・ダブル両ルール同時1位という偉業を達成
- うわっきー —— 3回以上の最終1位
- たなけー —— 3回以上の最終1位
- 攻(ZSMTK)(@ZSMTK)—— 複数回の最終1位。最終シーズン40でも1位&2位を独占
コミュニティの声——Xに溢れた感謝と惜別
最終シーズンの終了を受け、Xを中心にさまざまな声が飛び交った。
Sifu氏(@Sifu_pokePress)の告知投稿には多くのプレイヤーが反応。「3年半お疲れ様でした」「テラスタルは賛否あったけど、読み合いの深さは歴代随一」「毎シーズン潜り続けた日々が終わると思うと寂しい」といった感慨の声が目立った。
一方で「ポケモンチャンピオンズに移行するなら、本編への報酬や称号が欲しい」「基本無料タイトルの課金バランスが心配」という冷静な意見も。AUTOMATONは「対人戦はいよいよ『ポケモンチャンピオンズ』にバトンタッチ」と報じた。
海外でもNintendo Lifeが「Pokemon Scarlet and Violet Announces Final Ranked Battle Season」と報道。Redditでは「Regulation Iは歴代でも屈指のカオスだったが、最終シーズンにふさわしかった」という声が上がっている。
今後の対戦シーン——SVの先に待つもの
ポケモンチャンピオンズ(2026年4月8日〜)
Nintendo Switch版が4月8日(水)に配信開始。夏にはiOS/Android版もリリース予定。バトル特化の基本プレイ無料タイトルで、ポケモンHOMEとの連動により過去作のポケモンも使用可能。ランクバトルのシーズン制も導入される。SVの最終シーズン終了からわずか1週間でチャンピオンズが始まるという、見事なバトンタッチだ。
ポケモン 風と波(2027年予定)
Nintendo Switch 2向けの完全新作。新ポケモン、新バトルシステムの導入が期待されている。
ポケモンWCS 2026
サンフランシスコで開催予定。SVからチャンピオンズへの移行期にあたり、どのタイトルが競技種目となるのか注目される。
編集部の見解
40シーズン、約3年半。ポケモンSVのランクバトルは、テラスタルという新システムの可能性と課題を同時に突きつけた挑戦的な対戦環境だった。
「完璧だった」とは言い切れない。テラスタルの読み合いの深さを評価する声がある一方で、「運ゲー」と批判する声も最後まで消えなかった。しかし、毎シーズン数十万人のプレイヤーがランクマッチに挑み続けた事実が、このゲームの魅力を何より雄弁に物語っている。
最終シーズンの1位はレート2156の**@ZSMTK(攻)**。1位と2位を同一構築で独占するという圧巻のフィナーレだった。3位以下もレート2080〜2133の激戦で、SVランクバトルの競技レベルの高さを最後まで証明した。
4月8日、ポケモンチャンピオンズが始まる。SVで磨いた構築力とプレイングは、きっと次の舞台でも活きるはずだ。
すべてのトレーナーに、最大限の敬意を。
参考:ポケモン公式ランクバトルお知らせ、Sifu氏 @Sifu_pokePress、PokeDB トレーナーランキング、Altema 使用率ランキング、Serebii Season 40、AUTOMATON、Nintendo Life、GameWith、くろこ氏 @shar_poke、@ZSMTK、@Porygon__X、@Pinebookwww、@mor_peko__、harubouzu11ブログ